2018年7月26日木曜日

人間椅子

遡る事5年前…
レピッシュやブームなど、いわゆるバンドブームの頃の邦楽が好きな僕はYouTubeでイカ天かなんかの映像を見て衝撃を受けた。曲はたしか「針の山」だったと思う。

それがこのバンド、人間椅子だ。




歌も世界観も、何よりギターに衝撃を受けた。
日本のメジャーシーンでこういったギターを弾くギタリストがいた事の衝撃たるや…


「すごいギタリスト」というと、たくさんのタイプがあると思う。


メタル的超絶速弾き系、スタジオミュージシャン的万能系、正統派ジャズクラシック系、音響ノイズ系、スタイル確立型ソロミュージシャン系、、、


すごさにもたくさんの種類があると思うが、和嶋慎治氏のギターはとにかく70年代ハードロック、プログレ、ブルースロックへの傾倒というか、愛というか、いわゆる没頭がそのまま音になっている。


デビューの時の印象からか見た目が先行して注目されがちな人間椅子だが、僕は高校生の頃初めて洋楽に傾倒したバンドがツェッペリンだったこともあり、ものすごいバンドを見つけたという喜びが湧いた。なによりライブが観たかったのですぐにDVDを購入した。


と、この時点で僕の中の好きなバンドリストに人間椅子が刻まれたのだった。






…そして5年の時を経て、今僕はこのバンドの事をもっともっと多くの人に知ってもらいたい気持ちが止まらない。先述の通り、きっかけはこの本だった。


結論から言うと、色々な意味で衝撃を受けた。


まず文章がとても知的であり、語彙が豊富で自伝というにはあまりにも洗練されていて、食い入るように読んでしまった。およそギタリストが書くレベルの文章ではない。笑
それは、和嶋氏が大の読書好きで、今までに読破してきた膨大な量がそうさせたんだと思う。


そして何よりその内容。
赤裸々というのはまさにこの事で、バンド生活の苦悩と喜びをありありと書き記していた。


内容はぜひ読んで頂きたいのだが、ここで人間椅子、和嶋氏のキャリア年表と、その時僕ら世代がその時を何をしていていたかを照らし合わせてみたい。そうする事で何がすごいかお分かり頂けると思う。




1987年(22歳) 大学3年で結成。
1988年(23歳) 就活を辞めバンドに専念する。
1989年(24歳) イカ天出演。
1990年(25歳) メジャーデビュー。
1993年(28歳) 4枚目のアルバムを出し、メジャー契約終了。


~ここからアルバイトをしながらのバンド生活が始まる~


1995年(30歳) インディーズからアルバムリリース。
1998年(33歳) 和嶋氏、父親が亡くなり青森へ。その後結婚して千葉へ。
2001年(36歳) 和嶋氏、離婚し原点回帰の為高円寺へ戻る。
2006年(41歳) 和嶋氏、貧困のどん底になり、酒を飲んでは酔って外で寝る日々。
2007年(42歳) 和嶋氏、哲学書を読みふけるうちに「美しく生きたい」と決意。
2009年(44歳) 和嶋氏、音楽一本で食べるためにアルバイトを辞める。家賃2万5千円のアパートへ。
2011年(46歳) 和嶋氏、木造アパートの薄い壁でギターを弾くことができず、公園で練習する日々。
2012年(47歳) 和嶋氏、ももクロからオファーを受け、ギターで参加。
2013年(48歳) 人間椅子、オズフェスに出演。
2015年(50歳) 人間椅子、オズフェスに連続出演。日本人バンド初の快挙。
2016年(51歳) 鈴木氏も23年間続けたアルバイトを辞める。
2017年(52歳) バンド生活25周年を迎え、CDセールス最高記録更新。絶頂期を迎える。




ここに至るまでの筆舌に尽くしがたい苦労をこんな簡単に書いてしまうのはご本人には本当に申し訳なく感じるのだが、これを読んでいる皆様へ分かり易くお伝えするため、お許しいただきたい。


僕らが6歳の頃メジャーデビューし、僕らが小学校を卒業する頃からインディーズでバイトしながらのバンド生活が始まり、僕らが高校を卒業する頃に単身でボロアパートに住み、僕らが社会人となる頃に貧困のどん底で生き方を決意し、だんだんと光明がさしてきて、僕らが30歳を迎えた頃に、ついに大型フェスに出演。そして一番CDが売れたのが、つい昨年の出来事である。


「ハードロックが好きだから。バンドが好きだから。表現したい音楽があるから。」


それだけの理由である。
感嘆しかない。


これ以上は何を言っても陳腐になるので、もうやめておこう。
これを機に、人間椅子というバンドに興味を持つ人が増えれば幸いです。


最後に、この紆余曲折を知った上で、オズフェス初出演を観ると、まじで感慨深いです。
人間椅子「相剋の家~死神の饗宴」 Ozzfest Japan 2013


ちなみ僕は最近リリースした「なまはげ」がお気に入りです。もちろん初期の頃も好きです。


これを機に、わたくしマサオニオンは檀家である事を公言します。※人間椅子ファンのこと
ご清聴ありがとうございました。

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